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救急撮影のCT,MRにおける撮影条件に関する調査WG 活動報告
班構成 班長:平野 透
長谷川雅一 ,澤悟史,笹木工,鈴木淳平,藤村一郎,岡田裕貴,坂下惠治 
検討内容 救急医療においてCT,MRIの有用性は多く報告されており,施設によっては待機又は当直帯業務においても行う施設がある.救急撮影においては時間制限等から日常業務とは異なる最適化された撮影技術が求められる.そこで本調査班では日本救急撮影技師認定機構で活用している教育委員メーリングリストを活用し、救急時の各疾患や部位でのCT,MRI撮影における撮影条件を調査し,標準的な撮影条件のメーリングリストへの公開,更に学会等に報告することにより救急撮影技術の普及を目的とする.
第15回 日本臨床救急医学会総会学術集会における発表資料
「日本救急撮影技師認定機構による外傷患者の体幹部CT撮影条件アンケート調査」
○藤村一郎1),岡田裕貴2),平野透3),長谷川雅一4),笹木工5),澤悟史6),鈴木淳平3),坂下惠治1) 日本救急撮影技師認定機構「救急撮影技術データベース構築WG」 1:大阪府立泉州救命救急センター,2:草津総合病院,3:札幌医科大学病院,4:慶應義塾大学病院,5:北海道大学病院,6:奈良県立奈良病院
【目的】救急医療においてもComputed tomography(CT)の装置向上により,胸部から骨盤までの範囲を撮影する造影体幹部CTを多時相で撮影することが可能になってきた。今回多施設による外傷患者の造影体幹部CTに関するアンケートを収集する機会を得たので,撮影条件の現状及びアンケートの有効利用について報告する.
【方法】対象施設は、外傷体幹部CTを行っている日本救急撮影技師認定機構の教育委員が所属する64病院とし,撮影回数や撮影体位,画像処理の有無そして装置別などによる撮影条件を解析した.
【結果】複数のアンケート内容に対し、ある傾向を持った結果が得られ,現状の外傷患者への体幹部CTの運用について把握することができた.本解析結果は救急体幹部CT撮影に関する標準撮影法を構築するための参考資料となると考える.

15th_ClinQQ_BodyCT_Questionnaire.pdf pdf_file

「日本救急撮影技師認定機構による緊急頭部MRI検査における多施設アンケート調査」
○笹木工1),鈴木淳平2),平野透2),岡田裕貴3),長谷川雅一4),澤悟史5),藤村一郎6),坂下惠治6) 日本救急撮影技師認定機構「救急撮影技術データベース構築WG」 1:北海道大学病院,2:札幌医科大学病院,3:草津総合病院,4:慶應義塾大学病院,5:奈良県立奈良病院,6:大阪府立泉州救命救急センター

【目的】急性期脳梗塞患者に対する頭部MRI検査は病巣検出の感度が高く,rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法の適応判断を目的として救急医療の現場でも広く実施されている.今回,夜間を含めた緊急頭部MRI検査に関する多施設アンケートを実施する機会を得たので,救急MRI検査における勤務体制や撮像環境の実態などについて報告する.
【方法】日本救急撮影技師認定機構救急放射線技術メーリングリストに参加している施設を対象に撮影条件や検査時間,安全管理などに関するアンケート回答を依頼した.Googleドキュメントのフォーム機能を使用した.
【結果】50を超える多施設から回答が得られ,救急医療における頭部MRI検査の実情および一定の傾向を把握することができた.今回の結果は救急患者の頭部MRI検査における標準化に向けた資料になり得ると考えられる.

15th_ClinQQ_MRI_Questionnaire.pdf pdf_file

「日本救急撮影技師認定機構による脳血管障害を考慮した脳CT撮影条件アンケート調査」
○長谷川雅一1),平野透2),鈴木淳平2),笹木工3),岡田裕貴4),澤悟史5),藤村一郎6),坂下惠治6) 日本救急撮影技師認定機構「救急撮影技術データベース構築WG」 1:慶應義塾大学病院,2:札幌医科大学病院,3:北海道大学病院,4:草津総合病院,5:奈良県立奈良病院,6:大阪府立泉州救命救急センター
【目的】脳血管障害は脳梗塞,くも膜下出血,脳内出血に代表され,日常診療でもよく遭遇しCT撮影を行う機会が多い疾患の1つである.今回夜間勤務時間帯における救急患者で,脳血管障害を考慮した脳CT撮影条件の多施設アンケートを収集する機会を得た.実態の把握や各施設における撮影時の工夫などについて報告する.
【方法】日本救急撮影技師認定機構救急放射線技術メーリングリストに参加している施設を対象にアンケート回答を依頼した.オンラインでの回答および集計作業を簡便にするため,Googleドキュメントのフォーム機能を使用した.
【結果】多施設からの回答があり,夜間勤務時間帯における脳血管障害のCT撮影の実情を把握することができた.日本放射線技術学会が発刊している「X線CT撮影における標準化」を考慮しながら,救急患者の脳CT撮影における標準化に向けた資料になり得ると考える.

15th_ClinQQ_BrainCT_Questionnaire pdf_file

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